【RYS】白熱教室十「オートファジーって何?」
12月26日(月)、2016年最後のRYS。今年、東京工業大学の大隈良典栄誉教授が「オートファジー」の研究でノーベル生理学・医学賞を受賞されました。今回はそのオートファジーについて講義を受けました。講師には、現在、京都大学大学院でオートファジーの研究をされている本校第10期卒業生の中川沙良さんにお越しいただきました。
大学院進学までのお話や研究室での1日について。とても楽しそうな様子を写真や動画で教えていただき、生徒たちも興味津々。
中川さんがどんな研究をしているのかが分かったところで、いよいよオートファジーの説明です!中学1年生も多くいたため、とても簡単にまとめていただきました。
細胞の中にはミトコンドリアや小胞体をはじめとした細胞小器官が多数存在しています。細胞小器官が傷ついたままだと病気の原因になるかもしれない…そこで修復もしくは新しく作りかえます。それまでのしくみがオートファジーの凄いところ!なんと、オートファゴソームと呼ばれる膜が出現し、古い細胞小器官を包み込み、それをリソソームと呼ばれる細胞小器官まで運びます。リソソームで分解することで細胞小器官をリサイクルできる、つまりは細胞内をきれいに保つことができるのです。
中川さんから「今日家に帰ったら、オートファジーについて家の人に説明してみよう!」との宿題を与えられた生徒たちは、真剣に聞き入っていました。
実際はとても複雑で難しい内容ですが、中高生に向けて大変わかりやすく説明していただきました。今後、オートファジーを利用して癌の治療薬を開発できるかもしれないとのお話に、生徒たちは興味を抱いたようです。
大学院生活を含め、最先端の研究内容を知る貴重な機会だったと思います。
<生徒の感想>
- ぼくが一番心に残ったのは、オートファジーで癌を治すことができるようになるということです。癌でなくなるのは本当に悲しいので、もっと技術が進んでオートファジーを利用して癌が治せるようになったらいいなと思います。よく分かりました。ありがとうございました。(1年男子)
- 今までオートファジーとは何かわからなかったけど、今日オートファジーの説明を聞いて、オートファジーはいらないものを分解するだけではなく、癌などを治す薬になるかもしれないと聞いてすごいなと思いました。(2年女子)
- オートファジーていう言葉は知ってたけど、どういうはたらきをするのかは知らなかった。だけど、オートファジーは傷ついた細胞を膜で囲み、リソソームまで運び、分解し、新しい細胞をつくることがわかった。ノーベル賞がもらえるほどオートファジーってすごくないやろって思ってたけど、そのすごさがわかった。説明分かりやすかったです。ありがとうございました。(3年女子)